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「…おいブルマ。いい加減オレの姿で泣き喚くのはやめろ」
そこには、妙に男らしく(中身は男だが)腕組みをしてすごむ「ブルマの姿」と、
ペタリと座り込んで(ちなみに女座りだ)涙をボロボロこぼしながらしゃくり上げる
「ベジータの姿」があった。
「だって、だって〜〜〜!!! なんでこんなコトになったのよ〜〜〜っっ!!!!」
「…知るか!! 泣いたって始まらんだろう!!!」
中身はブルマだとわかってはいても全くもって情けない「自分の姿」に
うんざりしたベジータがきつく言い放つ。
「アタシいや〜〜〜〜〜〜っっこんなムキムキなカラダ〜〜〜〜〜〜っっ!!!!」
「な、なんだと〜!!!!!! オレだってこんなフニャついた体で一生過ごすなんぞ絶対に御免だ!!!!」
「な・・・フニャついたですって!!? ハリのあるスーパーナイスバディと言いなさいよ失礼な!!!!!!」
「キサマこそこのオレ様の無駄なく鍛え上げた肉体をただの筋肉バカみたいな言い草しやがって!!!!!」
「なによ本当の事を言ったまでじゃない!!!!」
「いい加減その気色悪い女言葉をやめろ!!!!」
「アンタこそ私の姿で下品な喋り方しないでよね!!!!」
「キサマに下品だと言われる筋合いはない!!!!」
不毛な言い争いが約一時間程続き、疲れ果てた二人はようやく解決策を見つける事が
先決だと言う提案に収まった。
だが、考えたところでこうなった原因さえも思い当たらないのだから
何も解決策など浮かぶはずもない。
「おい。こういう時こそキサマの頭脳を働かせる時だろう。
今までの研究機具でなんとかならんのか」
眉間に縦皺を寄せたブルマ(ベジータだが)が偉そうにソファーにドカッと座る。
「だから今考えてるじゃない!ちょっとー、アタシの顔でそんな眉間にシワ作んないでよ!
シワになって残ったらどうすんのよ!! もっとあたしらしく明るくカワイく振舞いなさいよね!」
ブルマがベジータらしく腰に手を当て、エラそうに命令する。
「これはオレの地顔だ!!!! だいたいこんな時にヘラヘラしてられるか!!」
またしても下らない言い争いが延々と続き、二人が我に返った時には外は既に薄暗くなっていた。
「・・・とにかくこれだけ探しても原因もわからなければ解決法もないんだもの。
ドラゴンボールに頼るしかなさそうだわ・・・」
ブルマがため息を混ぜた煙草の煙をフーッと吹き出しながら困ったように言うと、
ベジータがハッとしたようにブルマの顔を見て立ち上がった。
「なぜそれを早く言わないんだ!よしブルマ、今すぐレーダーをよこせ!!
オレが探せば夜中までには全て集まる!」
勢い良く出て行こうとするベジータに、ブルマが首を横に振る。
「なんだ、どうした!!」
「それがダメなのよ。一ヶ月ほど前にトランクスと悟天くんがドラゴンボール使ったばかりなの」
「な・・・なんだと!!? ・・・で、ではあと11ヶ月もこの姿のまま過ごせと言うのか!!!!!!」
ブルマがこっくり頷く。
「残念ながらそういう事ね・・・」
ベジータの顔にどどーーーんと絶望が走り、次にはめきめきっっと血管が浮かび上がった。
「・・・何の為にガキ共はドラゴンボールなんぞ使いやがったんだ・・・!!!!!!」
「それがね、トランクスは弟か妹がほしいって神龍に頼むつもりだったらしいんだけど、
悟天くんの方が先に願いを言っちゃったらしくて・・・
『食べきれないほどのお菓子』って」
めきめきっっと浮いた血管が、ぶちぶちっっとキレた。
―行き場のない怒りの矛先は今、トランクスと悟天へとはっきり向かった―。
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