第一章 『その男は喧騒とともに』
「アセ!後ろだ!!」
歪な木々が鬱葱と生い茂る森の中、所々にある開けた場所でその声は、聞こえた。
それを聞いてアセと呼ばれた少女は体を折り曲げ横へと跳躍した。常人にありえない跳躍。
「グリード、ありがと!」
その跳躍とは裏腹に、なんともかわいらしい声が聞こえた。そして、さっき跳躍した場所には人間の大人よりひと回りほど大きく黒光りする外殻、巨大な鋏を前脚にもち、体つきはクモに似ている。そのクモが、人ひとり簡単にはさみ切れるようなその鋏をガチンと閉じて疾走を止めた。クリーチャー、創られし物。
―――ザッ
少女は、その動きを止めたクモに向かって、今度は逆方向に跳躍する。そして、彼女の左手に持った長い鍔なしの黒鞘を、身体の後ろに回し、右手を刀の前に添えた。構えたのだ。
キィィンッ―――
少女が刀を抜いたように見えた瞬間、刀身は既に鞘に収まっていた。そのままアセと呼ばれた少女は走り抜ける。
ズサァァァ―――
少女が、足でブレーキをかけた。そして、満足げに、にぃっと笑う。
刹那。
ギィィィ―――
クモ似のクリーチャーが、ゆっくりと斜めから二つに分かれ、ドサッと崩れた。そして、忘れていたかのようにクリーチャー特有の青い血が霧のように噴き出した。言うまでもないが彼女に、斬られたのだ。
彼女の名はアセンブラ、大陸の南に位置する隔離都市のハンターズギルド―ハンターズ―に所属するハンターである。背は低め、腰まで届く灰色の髪を、漆黒の大きなリボンで束ねてある。目はある種族特有の深い深い青。ぴっ、と上がった眉毛は自信と凛々しさにあふれ、白い肌に紅い色の袖の広い戦闘服を着込んでいる。額には炎を思わせる石をつけている。
「なぁ、もうちっと背後に気を使えよ・・・」
青年が、呆れたような声で言った。
彼の名はグリード、彼女と同じくハンターズのハンターである。長身で、肩幅は広め。ウニのようにとんがった黒髪。優しそうな、淵に黒味を帯びた赤い眼。口元に笑みを浮かべ、藍色を基調とした戦闘服を軽く羽織っている。
「いや〜、ごめんごめん」
「で、例の物は・・・っと」
グリードが、クリーチャーの残骸のほうを向く。そして、それに歩み寄った。
「ん〜と・・・おお」
呟きながら、二つに分かれたクリーチャーの下側を見る。
「どう?」
アセンブラがそう聞く
「ああ、かなりでかいぜ」
「おお、やった」
二人が探しているのは法力石―アセンブラが額につけているものと同じ素材だ―これはクリーチャーから取れる特殊な物質、法珠と法金属の材料になる。法力石は法力を感知しそれを吸収する力を持つ。法珠は、特殊な干渉波「法術」を行使するために身に付ける物であり、装着には法術士5級以上の資格が必要になる。それは、精製する純度によって、その色は異なり大きく黒から白までの5段階に分けられる。白は純度が最も高い。更に装着した者の法力の波長―属性―によってその色を変える、そして色が変わった法力石は完全にその装着者の物になる。
法金属は、基本的な性能は法珠と変わらないが、法珠と違い硬度を上げるため、法力石に別の金属を混ぜている。そのためか、ある決まった効果しか及ぼさないのが特徴だ。法珠の残りからでもでき、混ぜているためか比較的安価な物も多い。ただ、法力石の含有量によっては家一軒立てられるほどの値段がする物もあるらしいが―――
「これぐらいでいいか?」
「うむ、これ以上持つと戦闘にさしつかえるなぁ」
アセンブラが袋いっぱいの法力石を持ち上げてみせる。
「よし、なら帰るか」
「うん」
アセンブラがにこりとしながら元気にうなづいた。
「何故行ってはならんのだ!?」
今にも壊れそうな勢いで、男が目の前の机を叩く。それでも手加減しているのか、木製の机には壊れはしなかったもののひびが走っているのが見える。
「だからさっきから言っているだろう!もし、そのクリーチャーの一団が隔離都市に向かったのならば、我々にはもう手出しできんのだよ!!」
大声が会議室にこだまする、口論しあっているのは、初老の男と剣士協会の制服を着た背の高い男。
「なぜだ!?我々の管轄から出た問題を、彼ら隔離都市の人間が処理しなければならないのだ!?」
「そういう決まりなのだ!他ギルドの管轄には干渉できないのだよ!」
「しかしこれはそういう問題ではないだろう!?」
「君がなんと言おうと・・・」
そのとき、突然開いたドアから、いやみったらしい声が聞こえた。
「また英雄気取ですか?ヴィ・ガーディアン第一部隊隊長?」
彼らの口論に割って入ったのは、ひょろ長い体に変な口ひげを生やした男。ガーディアンと呼ばれた男―背の高いほう―は舌打ちをしてそちらを見る。
「何度行っても無理ですよ、これは決定事項なのですから」
「しかし・・・・・・!」
「だめですよ、剣士協会の一個人である限り、例え英雄でも変える事は出来ないのです」
「・・・一個人・・・・・・」
その言葉を聞いて背の高い男―ヴィ・ガーディアン―は気付かれないように、にやりとした。
「分かった。しかし、俺は休暇を取らせてもらう」
それを聞いたヒゲ男は、少し考え、目の前の男に聞こえないようにため息をついた。この男はいつも勝手だ。気に喰わないことがあると何処かへふらりと行ってしまう。言い出したら聞かない、きっとここで反対しても、無断で出て行くだろう。とでも考えたのだろう。
「分かっていただけるなら、しかたありませんね」
男が出て行った後、
「全くこれだから戦闘兵器は・・・」
彼の前では、決して言えない皮肉をはいた。
「おい、テア」
ヴィはそのメイドの名を呼んだ。彼の自室である。
「なんでしょうか?」
「俺は今から隔離都市へ向かう、エアライダーは動くか?」
エアライダーとは一人乗りの一般的な移動車両である。法力石を利用して機体を地面から若干浮かせて移動させる。
テアと、呼ばれたメイドは何故か非常に驚いたような素振りを見せたが、すぐにもとの顔に戻った。
「・・・はい、いつでも万全です」
「よし」
「あの・・・・・・それは仕事で・・・?」
「いや、休暇だ」
テアは、またかというふうに息を吐いて
「・・・そうですか、くれぐれも酒と女は控えてくださいね」
「ああ、わかっている」
彼女が口元に右手を当てて首を少しかしげる。これは、彼女が良く何かを考えている時だ。
「・・・あ、あと」
いい事を思いついた。
「なんだ?」
「変装されたほうがよろしいかと、貴方の顔は有名ですので」
「・・・そうか、そうだな。用意してくれるか?」
「はい、かしこまりました」
テアはお辞儀をして後ろを向いた。そのまま、まっすぐ行って扉から出る。そして、それを閉めるときに、中から声が聞こえてきた。
「隔離都市の酒はぁっと、お、アイソレイション魂・辛口、ん〜、焼酎か。他にはぁっと、おお、いい女がいそうな名前の店が、ふふふふ・・・」
テアは聞かないことにした。
「いやぁ、こんなに集めてくれてうれしい限りですよ」
目の前の二人から大きな袋を差し出されて、彼はうれしそうに微笑んだ。
彼は、シュー・マクシミルという、南のハンターギルドシティ―隔離都市―のハンターズ研究局副局長だ。中性的な顔立ちに、肩の辺りで揃えた金色の髪、少し大きめで優しそうな緑色の眼に眼鏡をかけている。
そしてここは隔離都市内部中心部、ハンターズタワーだ。
隔離都市は円の形をしている。直径20km、全20区に分かれ、東西南北に伸びる4つのメインストリート、そして、外とを繋ぐ4つのゲートにはそれぞれ各都市に必ずある治安機関、CG―シティガ―ディアンズ―の詰め所があり、本部は、ハンターズタワー内部にある。そして、隔離都市といわれる由来高さ500mの巨大な特殊合金の壁が、都市の周囲を隙間なく覆っている。
「えへへ、今日は運が良かったのだ〜」
言いながらこっちでもにこにこしているのはアセンブラ。そしてグリード。
「うん、大きいのが取れたしな」
「いえいえ、他の人たちも集めてくれましたが、これはダントツです」
そう言って後ろにある袋をみる。どれも同じ袋だが、あまり多く入っているようには見えない。
「じゃぁ、これが報酬です。二人で分けてくださいね」
「ありがとう」
「どもども」
「いえいえ、お仕事ですからね」
そして、金髪の青年は仕事があるのでと言って奥へと戻っていった。
「帰るか」
「そうだね、金ももらったしご飯食べに行こう」
「おーし、今日は食うぞ」
「じゃぁ、着替えてくるね。グリードは?」
「俺は、ここままでいい」
「そか、ギルドカウンターで待ち合わせね」
「分かった」
二人は、それぞれ目的の場所へ歩いていった。
「通行を許可します」
クリーチャーの棲む洞窟、森を横切って隔離都市の北メインストリートについたのは、出発してから三日後のことだった。これだけ早く着くのはエアライダーならではのことである。
生まれて初めて髪を束ねた、少し引っ張りすぎたか、髪の付け根が痛い。それに、このダテ眼鏡もなんとなく、くすぐったい。
持ってきたのは、金やガイドブックなどを入れた小さなリュックと長大な布包み。
「・・・ん〜と」
何気なく時計を見る。夜の時間には少し早い。
「この時間に開いてる飲み屋はっと」
リュックに入れたガイドブックを取り出して見る。
「お、あった。第六区か、これで行けばすぐか」
そう言って自分の乗っている黒いバイク型のエアライダーをみる。そして、一度大きく息を吸い込んで
「ん〜さすが隔離都市。いい女の匂いがぷんぷんするぜ」
「おまたせ〜」
向こうから手を振りながら走ってくるのは、アセンブラ。先刻の戦闘服とは打って変わり、おしゃれな格好をしている。
「お、相変わらず早いな」
「えへへ・・・・・・」
近づいてきてからそう笑う
「今日も第六区の隠れた名店か?」
「うむ」
「よしいくか」
二人は、本部地下にある駐車場に向かった。
メインストリートはそうではないが、区内はほとんどエアライダーなどの空中移動車の乗り入れを禁止している。別に浮かなければいいのだが、細い道になれば、そうも出来ない。二人は、区内にある駐車場に自分のエアライダーをとめ、裏通りへと入っていった。
第六区、ここは都市内でも一番の歓楽街である。
しかし、二人はそれらに見向きもせず歩いていく。まだ開店の時間には少し早いせいか、夜のにぎやかさとはうって変わって閑散としている。
一軒だけ、開いている店があった。ふとアセンブラがそれを見る。
そして、
――――ドガシャァァァァン!!
轟音とともに店の壁から後ろ向きで飛び出してきたのは、一見してハンターとおぼしき男、こんな時間から酒を飲んでいるのはろくな者じゃない。
気絶はしているが、外傷はない。
「おわぁ!」
「けんかか?」
グリードが興味津々にもともと壁があった場所から中を覗く。アセンブラも、それに続く。
中には、男が一人、テーブルに座って酒を飲んでいる。その前にはスキンヘッドの大男がいて、身を震わせている。そして酒を飲んでいる男の隣に若い女が座っている。女はかなり驚いているようだ。
「き、貴様!俺の相棒に何しやがった!?」
大男が酒を飲んでいる男に大声をあげる。その男は、眼鏡をかけて、灰色の髪をひっつめにしている。傍らには大きく長い布包み。
「何?」
座っている男は、にやりと笑ってとなりの女性の顔を見ながら、
「俺と彼女の酒をジャマしに来たから。ちょっと押しただけさ」
「なんだと、てめぇ!?」
一瞬、うるさそうな顔をして
「だーかーらー、押しただけだよ」
「このぉ!なめやがって!!」
大男が激昂しテーブルの男に拳を降りかぶった。
パンッ
軽い音と共に大男の拳が受け止められる。
男が立ち上がった。かなり背が高い。
「殴られるのはごめんだね」
眼鏡男の目の色を見た瞬間、大男の顔が変わった
「き、貴様!亜竜人か!?」
「だったらどうする?ひざまずいて許しを請うか?」
「く・・・・・・」
ドラグーン、それは神種ドラゴノイドと人間との混血種である。
ドラゴノイドは身体能力とその寿命に優れている。しかし、温和な性格で戦闘などを好まず、その能力も生活のためだけに使っていた。
その寿命と能力を人間に混ぜようとして創造されたのが、ドラグーンだ。
彼らは、生まれながらにして身体能力、特に戦闘技術に優れ、殺されない限り、死なない命を得た。
ドラグーンは大体、軍用、ガード用に育てられる。しかし、数十年前からは英雄ヴィ・ガーディアンの登場により自立してハンターになる者、その他の職につくものも多い。そして結婚する者も。
ドラグーンと人間の子供は25%ほどの確立でドラグーンが生まれる。しかも一代目よりもはるかに生存率が高い。
大男は無理やり眼鏡男の手を振りほどき、腰の後ろにつけていた筒を取りだした。
「これで、ぶったぎってやる!」
言った瞬間、筒はカチリと言う音を立てて、緑色の粒子を放射状に噴き出して棒状へと収束していった。
「法力剣だな。品名レーザーブレード。いい物を持っているな〜」
遠まきに見ていたアセンブラがそうつぶやく。彼女は武器には結構詳しい。
「へぇ、はじめてみるな」
グリードが言う。
「うむ、二ヶ月前に試験的に売り出された物だよ。筒の中に特殊な形にした法鉄を入れてあるんだ。一度放出した法力を、剣状に集める不思議な形なんだって、シューが言ってたのだ」
「試験的?」
「うん」
「でぇりゃぁぁ!」
大男が法力剣を振りかぶる、眼鏡男はそれをほんの少しの動きだけでかわす。
速い、大男が剣を振る瞬間、眼鏡男はすでに避けている。
大男がやけくそになって法力剣を振り回す。眼鏡男は、全て余裕の動きでそれをかわす。
「それが剣か?」
眼鏡男が、嘲るように言う。
「くそおおお!!」
大男が思いきり斬りかかった。眼鏡男は大きく避けた。
そして、振り切った瞬間
チャキ――――
大きな刃が後ろから大男の太い首に押し当てられた。
とてつもなく大きい剣、幅だけでも20cm、刃渡りはゆうに160cm、柄といえば40cmはある。床に布包みが広がっているところからその中に包んであったのだろう。
後ろに回り、剣を布から取り、それを首に押し当てる、その一連の動きを瞬きの瞬間にやってのけたのだ。神速を通り越した速さである。
「剣は、ココロだろ?」
「きざ・・・・・・」
アセンブラがとても小さく呟いて、腕の辺りを摩る。グリードはそれに気付いていない。
大男は動けない、眼鏡男はフンと鼻をならし男を蹴りとばした。店に二つ目の穴があく。
「さてと、すまねえな、のみなお・・・って、あれ?」
さっきまで座っていたイスを見る、誰もいない。辺りを見回す、と
「もう帰ったよ。それよりここの修理代貰えるんだろうね・・・?」
マスターらしき人がそう言い、眼鏡男は考え込む。
「ん〜・・・お?」
眼鏡男は、下に落ちていた筒を拾いそのマスターらしき人の前に置いた。
「これと・・・後は壁ぶちぬいた本人からもらってくれ」
そう言って大男と先に気絶した男をあごでしゃくる。
「・・・・・・わかったよ」
男は入り口から出ようとする。
「ん?」
不意に男は鼻をくんくんいわせ始めた。そうしながらあたりをに首をめぐらす。
そして、アセンブラのところで目が止まり―――
「お、可愛いコ発見!」
「うおお!?」
眼鏡男は光の速さでアセンブラの目の前に近づいた、それに驚きアセンブラが後退する。男はお構いなしに、少女の手をとり、妙にきらきらした眼で
「見苦しいところを見せてしまいましたね。でも、君のような美しい一輪の白い花はこんな物騒な所へ来るもんじゃないヨ。さぁ俺と一緒にここから出てもっと君にふさわしい場所でお茶でもしようじゃないか?その後、僕のホテ・・・・・・」
ほざくのもそこまでと言わんばかりに、アセンブラの、正確に左の頬を狙った右フックが唸りを上げて男に突き刺さった。
「ぐほぉぉぉぉぉ!!」
左頬をえぐられるような痛みと鈍い音と共に、彼は10mほど回転しながら空中を水平に移動し、うつ伏せに着地してさらに3mほど地を滑り、そして、止まった。
優雅なディナーを食べ終わり、アセンブラは満足そうな顔をしている。
「む〜うまぁ〜」
「ははは、そりゃぁよかったな」
グリードも満足そうだ。
ここは第六区にあるレストランだ。安くて味もいい、場所さえ悪くなければ隔離都市有数のレストランになっているであろう。
「さて、勘定して出るか」
「うむ」
二人は勘定を済ませ外に出る、入り口の前に立っていたのは先程の眼鏡男。
「いやぁ、つい取り乱しちゃったよ。効いたぜ、さっきのパンチ」
左頬を摩りながら男が笑いながら言う。
「うぐ・・・ごめんなさい」
アセンブラが、押し黙る。突発的な反応で殴ったのか、後悔していたようだ。男はいやいや
「せめて名前だけでも教えてくれるかな?ここには友人がいなくて・・・・・・」
「ほぇ、アセはアセンブラなのだ」
「アセ・・・・・・」
眼鏡男はつぶやく。
「む?どうかしたのか?」
「ん・・・いや・・・・・・そっちは?」
男がグリードのほうを向いた。
「ん、俺?俺はグリード。あんたは?」
「俺は・・・・・・」
一瞬、テアに言われた自分の偽名を忘れるところだった。大きさの割には、あまり入っていない頭の中をほじくりまわす。
思い出した。
「・・・・・・ヴィクスだ」
「ほぇほぇ、ヴィクスかぁ」
「そう」
「じゃ、アセはちょっと用事があるから」
「ああ」
アセンブラが、とててて、と走っていく。ちょっと子供っぽい。
姿が見えなくなった、そして
「お前・・・・・・グリードと言ったな」
ヴィクスが言う。
「ああ?」
「彼女とはどういう関係だ?」
そう聞かれグリードはしばし考え
「仲間だ」
グリードがさらりと答える。ヴィクスがその整った眉を少し歪め、
「仲間?」
「そう仲間」
「・・・」
「・・・・・・」
二人の男はにらみ合ったまま動かない。そして眼鏡男は、にやりとした。
「・・・そうか、なら問題はない」
ヴィクスは後ろを向き、歩き出した。
「おい!・・・・・・何が?・・・」
グリードは追うのを止め、あきらめたように首を振った。