アリアは、アセンブラの方を振向き

「今日は、何の御用?」

「うむ、ヴィクスにね、剣を選んで欲しいのだ」

「ええ、いいわよ。アセちゃんは、どうするの?MTS(マグレシーツインズ)の調整とかする?」

 アセンブラは少し考え

「う〜む、まだあんまり使ってないしな〜。それに、お金ないし」

「調整だけならタダよ」

「おお、じゃぁお願いするのだ」

 アリアは軽くうなづき、ヴィクスの方へ向き直った

「どんな物をお求めですか?」

 

「ええ〜!」

 病室の中に大声が響き渡る。ジュンである

「静かにしなさい」

 マルナが静かに威圧する。ジュンはそれに少しひるんで、

「うう、でも・・・アーリィ(こいつ)が、アセちゃんの教官だったなんて」

 教官とは、D級及びC級ハンターを指導する者の事である。

「フン。たいしたことじゃねぇからな」

「でもまさかあんたが教官してたなんて」

「悪いか?」

「べっつにぃ。あんたみたいなのがちゃんと教えられるのかなと、思っただけ」

 再び、険悪なムードになるかと、思われたが。それは、開いたドアの音によってつぶされた。

「ん、アーリィって奴はここにいるか?」

 開いたドアから顔を出したのは、黒髪の右目の所に傷のある男だった。

 アーリィは、いぶかしげな顔で男を見、

「オレだが?何か用か?」

 男は一瞥して、病室へと足を踏み入れる

「ふむ、シュー・マクシミルという奴は?」

「僕ですが?」

「あとは、ジュン・マクシミルとラスナだが、ここにいるか?」

「ジュンは私よ。呼び捨てはやめて欲しいんだけど」

 男はまた一瞥し、

「じゃぁ、あとは・・・」

「ちょっと待て」

 アーリィが彼を引き止める

「ん?」

「あんたは?」

「そうだったな」

 彼は、自分を指差し

「オレはジェイク・カルマディア。まぁ、隔離都市の副市長だ」

「へぇ・・・そうなんだ」

「・・・・・・」

 全員が興味なさそうなので、ジェイクは絶句してしまった。

「・・・まぁいいか。怪我が治ったあとでいい、タワー四階の執務室まで来てくれ、四階の受付で自分の名前を言えば案内してくれるぜ。じゃぁな」

 ジェイクが立ち去ろうとする

「あ、そうそう」

 不意に立ち止まり、首だけ後ろを向く

「ラスナって奴にも、伝えといてくれ」

 ガチャッ―――ガン

「何だアイツ・・・」

 

「それでよかったの?」

 アセンブラが、ヴィクスの持っている剣を見る。

「ん、ああ。気に入ったのがなかったからな」

 いろんなものを見たのだが、結局、今の剣を研いでもらうことにした。

「おそくなっちゃったな」

 辺りはうっすらと闇に覆われていた。今二人は、第六区の駐輪場に向かって歩いている。

「ああ、そうだな」

 今日は、何故か疲れてしまった。あまり詰まっていない脳の半分が眠ってしまっている。

 もう年かなと思っていると、駐輪場についていた。

「じゃあね。ヴィクス、ばいば〜い」

 アセンブラが手を振って、彼女の身体には少し大きすぎるバイク型のエアライダーを起動する。

「ふあ〜あ」

 あくび交じりに、手を振り。寝ぼけ眼で自分のエアライダーに乗り込んだ。

 

「出来たぁ!」

 訓練施設の特別訓練スペースの一室、彼の叫びと共に、彼の周りを囲んでいた、訓練用のターゲット全てが砂のように崩れた。

「これなら、たくさんの敵も相手にできるぜ」

 グリードは、この部屋でずっと、訓練を続けていたのだろう。

 体中の汗を拭く。そして、足元がふらついた。

「あ、眠・・・」

 そのまま、バタリと部屋の固い床に倒れこみ、静かに寝息を立てだした。

 

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