くりっく

っこってるかい。

七月の或晴れた日、少年は目覚めた。

その日は朝から心地よいそよ風に誘われてか、

街には飛び交う燕の声が姦しく響いた。

「行っておいで。」

「行って来ます。」

背中には大きなリュックに、アルミの水筒、

カップがカラカラと乾いた音を立てていた。

学校は夏休み中だが、今日は海浜学校と云って、

プールの無い此の当たりの学校では、年中行事の一つであった。

少年は通学路が、いつもと違う気がした。

何もかもが新鮮で、輝いていた。

通学路の左右には、切り通しや杉林の合間に、

馬ッ子山や、北上川、家々の連なりが遠く続く。

少年の仕種を見ていると、落ち着きが無い。

歩きながら、道ばたの蓬やら、薄の群れに目をやり、

頻りに何かを狙っている。

それは朝日をのんびり浴びて居る

「すいっちょ(ウマオイ)」だった。

すると後ろから、足音が近付いてきた。

「こらっ。早く学校さ行きなさい。」

学校の女性教諭の声であった。

にこにこ笑いながらであったが、少年を軽く叱りつけた。

「はいっ。」細い林道であったが、少年には広く感じた。

その道をずんずん登って行くと、

林は急に開けた、しばらく一本道がつづく。

道の左右は鄙びた家並みがぽつり、ぽつりとあり。

角を左に曲がると学校だが、右に目をやると、

20メートル程の所に、一本の高い松の樹が聳えて居た。

その高い梢の上には鳶のつがいが巣を作っていた。

天気の良い日には、気持ち良さそうに、

「ピ〜ヒョロロ」と広く弧を描いて鳴いていた。

他の学童仲間が、いそいそと歩くのを見て、

少年は今日の大切な行事を思い出した。

「急がなくちゃ。」

少年の脳裏には夏の海原の爽快な幻影が浮かび、

胸を騒がせるのであった。

何故か少年の行く学校は山の上に有るのに、

山下小学校と言った。

それは単なる地名が由来なのであるが、

当時は不思議であった。

学校の校門を入り、木造の長い廊下を教室に向かう。

学校の校舎は広い大洋が見下ろせる、

今の言葉で言うと「オーシャンビュー」雨の日も、

晴れの日も、色んな表情を見せる為、

校庭は風光明媚で見晴しの良い環境であった。

学校に付き物の廊下の印象は余り、記憶には残っていない。

教室に入ると中央に達磨ストーブが陣取り、

その上には灰色のブリキの薄っぺらな煙突が、

逆エル字型に乗っていて、その先端は外部につながっていた。

確か夏の間もストーブは据え付けてあった気がする。

わいわい騒がしいクラス仲間も、

間もなくバスに乗る頃になると、置いて行かれちゃたまらん、

とばかりに教師の指示に神妙に従った。

外に出るとバスの駐車場所まで、てくてくと歩く。

「プアーンン」いよいよバスは走り出した。

バスの中はそれはもう、

「きゃぁ、きゃぁ。」と大変な騒ぎ。

表通りはやがて、内海橋へと差し掛かった。

窓からは港の魚の加工場から流れて来る。

生臭い匂いがしてくる。

中瀬を渡り対岸から大門崎方面に差し掛かると、

窓からは潮風が止めども無く流れて来る。

それは、今思うと清涼な、とても心地よい空気だった。

間もなくバスは渡波海岸の海水浴場入口から右に折れた。

バスの心地よいエンジン音を後にして、

皆勝手知ったる休憩場へ向かった。

防風林の下草の茂る中にロープで仕切りをしただけのものであった。

皆着替えを済ますと。

海風に吹かれながら、海端へ行進をする。

すると「こらっ。前を向いてさっさ、歩きなさい。」

防風林を抜けると其処は砂地が太陽に照りつけられて、足の裏を焦がす。

「あっちっち。」

彼方でもこちらでも大騒ぎ。

海からは「どどどどっ。」

と雷鳴の様な外洋の荒波が轟いて居た。

意外な程大きな音で、楽しい反面少し緊張の少年達であった。

身体の底からむずむずと何かが躍動して来た。

海の子だ、大洋の子だ。

そうだったんだ。

普段忘れかけていた、

太古の昔から皆の血の中に流れていた、本能の躍動だったんだ。

「皆整列して。」

ホイッスルの音で浜一杯に広がった学童達は、

一斉にラジオ体操を行った。

(こんなの早く終らないかなぁ)

皆焦れったい思いで時を待った。

さて次は引率の先生方から諸注意。

「もう、そんなの耳に入らないよう。」

そんな声が聞こえそうだった。とうとう浜全体に

「うう〜」とサイレンの音が喧しく響き渡った。

「やれやれ。」そんな声も聞こえそうだった。

数百人の学童が一斉に波打ち際へと進んだ。

雷鳴の様な波の轟く音に海の子達は酔った。

遠く沖合いには巡航船が、漁船が静かに走っていた。

太陽は青い光を放ち、一面海の底の出来事だった。

怒濤の如き海は又、慈母の乳房の様に子らを優しく包んでくれた。

「うう〜」

突然の空気を引き裂く音に我に返った子供達は、

惜しみつつも浜の防風林の中に引き上げていった。

まったね〜

少年時代、

海岸から離れた所に住んでいた友人と

海に行った事があった。

そこら中を駆け回ったあと。

「うみって、いいなぁ!!」

やがて、友人は海の男になった。

私は丘の上で

κになった。
給料前でお金がない・・ 過払い金の回収ならこちら 給料前でお金がない・・

[PR] | 韓国食材川越蒲田古河代官山ESTA 申請 日本語SEO対策消費者金融車 買取テンプレート沖縄旅行免許合宿二輪引越しプレゼント留学レーシックマッサージFXホームページ制作デイトレードテキスト広告
【運営会社「パラダイムシフト」サービス】 無料ホームページ - 携帯ホームページ - 無料ホームページ作成 - レンタルサーバー - ブログ
- レップチェッカー - 旅行情報 - 格安国際電話 - サイトパトロール - 誹謗中傷 - 宿泊料金比較 - ノースウエスト航空 マイル - クチコミ - デルタ航空